世界には実にいろいろな料理がありますが、各地域を代表する料理で学校給食にも取り入れられやすい(もしくはすでに取り入れられたことのある)料理をシリーズで紹介します。第1回目は南アメリカの料理です。南アメリカ大陸で一番大きな国は、アマゾン川が流れるブラジルです。サッカーでも有名なこの国の一番ポピュラーな料理は豆料理になります。ブラジルの国民食とも呼ばれている「フェジョアーダ」で、豆(黒インゲン豆)をはじめとしてタマネギなどの野菜や豚肉、牛肉などをニンニクや塩で味付けし、じっくりと煮込んで作られます。給食メニューで出す場合、豆は手に入りやすい大豆や白インゲン豆などで代用し、ニンニクの代わりにコンソメで味付けしてもいいでしょう。続いてお隣ペルーを代表する料理に「セビーチェ」があります。いわゆるマリネの一種ですが、こちらも太平洋に面した土地ならではの魚介類を使った国民食となっていあmす。本場のセビーチェは、生の白い魚やタコ、イカ、貝類などが主役で、レモンの効いたソースと和えたものですが、給食で提供する場合は、レタスやキュウリなど野菜類も加えた海鮮サラダ風にしても良いかもしれません。続いてアルゼンチンの家庭料理「エンパナーダ」です。肉や卵、野菜を炒め、パン生地で包んで油で揚げた、いわゆるミートパイです。通常、肉は鶏肉を使うのですが、牧畜大国のアルゼンチンらしく牛肉の角切りの場合もあるそうです。野菜はタマネギを中心に、ニンジンやピーマンなどで彩りを添える場合も。香辛料として加えるクミンやパプリカによる味付けが特徴的です。このエンパナーダは、他の南米諸国にもあり、土地ごとで異なった作り方をされています。給食で採用する場合は、パン生地の代わりにギョーザの皮を使ってパリッと仕上げる方法もあるようです。