スイートコーンのホール缶は、ご存じのようにシチューやカレー、チャーハンだけでなく、サラダや和え物など、さまざまなメニューに使えるだけでなく、彩りも良いため、人気の給食食材のひとつです。また、スイートコーンといえば北海道を思い浮かべる方も多いと思いますが、実際、国内産では北海道のものが40%近くを占め、まさに一大産地となっています。その北海道ではじめてトウモロコシが栽培されたのは、明治時代のこと。明治政府の号令一下、北海道開拓使によってアメリカ等から輸入されたトウモロコシが栽培されるようになったのがはじまりです。月日は流れ、コーンの缶詰が作られるようになったのは、1950年代に入ってからのことでした。やはり北海道において工場生産が開始されたわけですが、特にスイートコーンは時間とともに糖分と水分が減ってしまうため、できるだけ近くの農家と契約し、収穫されたものをすぐに工場に運んで缶詰にしているということです。さらに収穫時期により品質が大きく左右されるスイートコーンは、糖分と水分のバランスが取れ、甘みが最高になる7~8月のものを新鮮なうちに加工する「シーズンパック」として生産されています。その北海道の中心地、札幌市の給食では味噌ラーメンが定番メニューとして、子供たちに喜ばれているようです。いまや、全国的に広まった感のあるラーメン給食は醤油やとんこつラーメンを出すところもあるようですが、札幌ラーメンといえばやはり味噌ラーメンで、野菜をたっぷり使った上にコーンを加えれば、栄養バランスに優れた献立になります。ラーメン給食と言えば、味噌ラーメンを出すケースが比較的多いというのも納得できます。また、スイートコーン缶詰はホールのものに加えて、クリームタイプもあるため、スープやシチュー、グラタンなどに多彩に使うことができます。