育ち盛りの子どもに欠かせない栄養素といえばカルシウム。カルシウムは骨の健康のために必要な栄養素ですが、体内への吸収率がとても低い為、意識的に摂ったとしても、身体に吸収されにくいという性質があります。その吸収をサポートしてくれるのが、キノコに豊富に含まれているビタミンDです。ビタミンDには、カルシウムの吸収を促進する働きがあるため、丈夫な骨を維持できたり、筋肉の発達に作用したりといった、さまざまな効果が期待できます。カルシウムとその吸収を助けるビタミンDは、骨量がピークを迎える20歳までの間に積極的に摂ることが望ましいとされています。このビタミンDは日光をあびることによって体内で作る事ができますが、食品から摂取しようとする場合、魚やきのこなど、ごく限られたものからしか摂ることができません。その意味でも、牛乳やヨーグルトのようにカルシウムを豊富に含む食材とビタミンDの多いきのこを組み合わせることで、カルシウムを効率よく摂取することができるというわけです。きのことひと口に言っても、もちろん種類によって含まれる栄養価に違いがあります。ナイアシンやカリウム、植物繊維など、それぞれの栄養特性を生かし、しかも異なる食感を楽しみながら摂取したいものです。またその一方、ブナシメジやヒラタケ、エリンギなど、複数の国産きのこを調理しやすい大きさにカットし、水煮にしてミックスした食材もあります。魚ではなく肉食に偏りがちな現代人の食生活において、ビタミンDを補給し、カルシウム不足を防ぐためにも、そういった食材を積極的に利用していきたいものです。今年5月の24日は「菌活の日」。「菌」という字は訓読みで「きのこ」と読みます。1年を通して菌活をするきっかけとなる日という願いが込められています。